【初心者向け】MacでKindleスクショを自動化!AppleScriptからOCRまで簡単3ステップ

はじめに
Kindleアプリで電子書籍を読んでいると、「このページを保存しておきたい」と思うことはありませんか?しかし、手動でスクリーンショットを撮るのは手間がかかります。そこで、MacとAppleScriptを使って自動化する方法をご紹介します!
この記事では以下の流れで作業を解説します
- AppleScriptでスクショを自動化
- XnConvertでトリミング
- Adobe Acrobat ProでOCR化
初心者でもわかりやすい手順で解説していくので、最後まで一緒に進めていきましょう!

Adobe Acrobat Proは有料版になります。
本記事で紹介した方法は個人利用の範囲内で行ってください。商業目的での利用は著作権法に違反する可能性があります。
AppleScriptでKindleのスクショを自動化するメリットとは?
スクリーンショット自動化の利便性
手動でのスクリーンショット撮影は、以下のような問題があります:
- ページごとに手作業が必要
- 撮影に時間がかかる
- 保存ファイルの整理が面倒
AppleScriptを使えば、クリック一つでページ送りとスクリーンショットを自動化できます!電子書籍のバックアップや資料作成が驚くほど効率的に行えます。
AppleScriptは、Macに標準搭載されている自動化ツールです。アプリの操作や定型作業の自動化ができます。
- ポイント: AppleScriptは特別なインストール不要で使える。
- 他の用途例:
- 定型メールの自動送信
- ファイルの整理やリネーム
業務効率化に最適:日々のルーチン作業を自動化することで、作業効率が大幅に向上します。
多様なアプリケーション連携:多くのMacアプリケーションがAppleScriptに対応しており、カスタマイズ性の高い操作が可能です。
拡張性:他のスクリプト言語やアプリケーションと連携させることで、より高度な自動化も実現できます。

実は覚えるとかなり使えるツールですが、今回は自動画面スクショ機能として使用していきます。
AppleScriptでKindleスクショを自動化する方法
AppleScriptの記述
1.Finderで「スクリプトエディタ」を起動

※初期に開く場合空欄になっています。

このコードはChatGPTで書き起こしたものなので、もっとシンプルなコードに編集できるのかも知れません…
一応今までこのコードで不備はないので大丈夫だとは思いますが、実行は自己責任でお願いいたします。
2.以下のスクリプトを入力(コピペ)
-- ページ数
set pages to 400
-- 対象アプリ
set target to "Kindle"
-- 保存フォルダ
set savepath to "~/Desktop/自動スクショ/"
-- 開始ファイル番号
set spage to 1
-- めくり方向(1=左, 2=右)
set pagedir to 2
-- ページめくりのウエイト (秒)
set pausetime to 1.0
-- 切り抜きサイズ (中心から)
set cropx to 0
set cropy to 0
-- リサイズ横幅 (画面横 / 切り抜き横 * 仕上がり横)
set resizew to 0
-- ページめくり用のキーを設定
if pagedir = 1 then
set keychar to (ASCII character 28) -- 左矢印
else
set keychar to (ASCII character 29) -- 右矢印
end if
-- 対象アプリをアクティベート
if target is not "" then
tell application target to activate
end if
-- 指定したウエイトで待機
delay pausetime
-- スクリーンショットのループ処理
repeat with i from spage to pages
-- ファイル名用のゼロパディング処理
set dp to text -3 thru -1 of ("00" & i)
-- スクリーンショットの保存パスを生成
set spath to (savepath & "p" & dp & ".png")
-- スクリーンショットを保存
do shell script "screencapture " & spath
-- 切り抜きやリサイズが必要な場合の処理
if cropx is not 0 and cropy is not 0 then
if resizew is not 0 then
do shell script "sips -c " & cropy & " " & cropx & " --resampleWidth " & resizew & " " & spath
else
do shell script "sips -c " & cropy & " " & cropx & " " & spath
end if
end if
-- ページをめくる操作を実行
tell application "System Events"
keystroke keychar
end tell
-- 次のスクリーンショットまでのウエイト
delay pausetime
end repeat
-- 終了時にアクティベート
activate
①ページ数を変更
②めくり方向(1=左, 2=右)を指定
③スクショ画像を保存するフォルダを作成&場所を指定
— ページ数
set pages to 400
スクショするページ数を表示しています。実際のページ数より多めに入力しておきましょう。
-- めくり方向(1=左, 2=右)
set pagedir to 2
縦書きの本の場合は右にめくっていくので「2」を
横書きの本の場合は左にめくっていくのだ「1」を選択してください。
-- 保存フォルダ
set savepath to "~/Desktop/自動スクショ/"
この場合「自動スクショ」フォルダをDesktopに用意しています。
Kindleを立ち上げスクショ開始
3.Kindleを立ち上げ画面中央に配置

中央に配置することでこの後の工程「トリミング」が楽になります。
4.「再生ボタン」をクリックして実行

Kindleのウィンドウを一番上にした状態で、AppleScriptの「実行▶」をクリックするとKindleで自動ページめくりが開始され、各画面がスクショされます。(スクショ音が聞こえるはずです。)
5.保存先フォルダ内の画像をチェック

スクショ終了後フォルダ内を確認し、この様に画像が保存できていたら成功です。

ここまで上手くいきましたか?慌てず少し休憩しましょう!
XnConvertでスクリーンショットをトリミング
保存した画像は現状ですと画面全体でスクショされているはずです。ここからXnConvertというアプリを使用し、本のサイズにトリミングをしていきます。
1.XnConvertをインストール
Mac App Store公式サイトからXnConvertをダウンロードしてインストールします。

2.保存した画像を入力ファイルにアップ
保存した画像を入力ファイルにドラッグすると画像が登録されます。

3.トリミング動作登録
次にトリミング設定をしていきます。
- 「動作」を選択
- 「動作を追加」「トランスフォーム」「トリミング」を選択します。


上記の様に「トリミング」という項目が追加されます。
4.トリミング位置の設定
「端から(ピクセル)」の各項目に切り取るサイズを入力していきます。


右の項目が「900」と「1055」の数値で違いがあるのがわかるでしょうか?
この様に上下左右設定をしていきます。本によってサイズが違いますので、都度調整するようにしてください。
設定が終了したら右下の「変換」ボタンをクリックすると、トリミング作業が始まります。

元データが入っていたフォルダに「_result.png」というファイルが追加していればトリミングは成功です。
Adobe Acrobat ProでOCR化
OCR処理の手順
1.PDFファイルの作成
トリミングされた画像をPDFに変換します。Adobe Acrobat Proを起動します。

新規作成から「複数のファイル」「ファイルを結合」を選択して「次へ」ボタンをクリック。


トリミングした画像をドラッグして右上の「統合」ボタンをクリックします。
2.OCRの処理
ここからOCRの処理をしていきます。

すべてのツールから「スキャンとOCR」を選択

「このファイル」から「テキスト認識」をクリックすると、画像を検索可能で編集可能なPDFに編集してくれます。
最後に別名で保存してもらえればOCR化した電子書籍PDFの完成です。
まとめと今後の活用方法
記事を読んでいただき、ありがとうございました!
本記事では、Macを使ってKindleのスクリーンショットを自動化し、トリミングし、OCR化する方法を紹介しました。
• AppleScriptを使って、スクリーンショットを自動で撮る方法
• XnConvertで一括トリミングして見やすい画像にする方法
• Adobe Acrobat ProでOCR化し、検索可能なPDFを作成する方法
これらの方法を活用すれば、電子書籍の整理や資料作成が効率化され、作業時間を大幅に短縮できます。
今後の活用例
今回紹介した技術は、Kindle以外にも応用できます。例えば
• 他の電子書籍リーダーでのスクリーンショット自動化
• Webページのスクリーンショットを一括取得
• PDFの整理やデータ化をより効率的に行う
また、AppleScriptの応用範囲は広いため、他のアプリ操作の自動化にもチャレンジしてみるのもおすすめです。
また、OCR化したPDFファイルをAIに読ませることで、その本のまとめなども簡単にできる様になります。

ぜひ色々な使い方をお試しください!